- 中小受託取引適正化法
- 2026年9月24日
【取適法(旧下請法)】違反すると社名公表のペナルティ!11の禁止事項と立入検査の流れを行政書士が解説
【要点まとめ】 ■公表リスク: 取適法(旧下請法)に……

【要点まとめ】
■不当な経済上の利益の提供要請とは:発注側の都合で、下請け事業者に金銭や役務(タダ働き)、設備保管などを無償で提供させる禁止行為です。
■後を絶たない最重点ターゲット:特に「金型・治具の無償保管」は典型的な違反として公取委が厳しく摘発し続けています。
■判断の黄金ルール:「もし自社で同じ作業をした場合、費用が発生するか?」と考え、発生するなら必ず対価を支払う姿勢がコンプライアンスの第一歩です。
こんにちは。特定建設業者の購買部員として6年間で約1万件の発注実務(建設工事や取適法対象取引など)を経験してきた、行政書士の藤原素雄です。2026年10月1日に神奈川県にて行政書士事務所を開業いたします。
本日は、公正取引委員会の勧告において非常に多く見られる違反行為、「不当な経済上の利益の提供要請の禁止」について解説いたします。
取適法(中小受託取引適正化法/旧下請法)第5条2項2号では、この禁止行為を以下のように定義しています。
「自己のために金銭、役務その他の経済上の利益を提供させること」
わかりやすく表現すると、「発注側の都合で、本来支払うべき費用を下請けに押し付けたり、無償で手伝いや作業(タダ働き)をさせたりしてはならない」ということです。
では、具体的にどのような行為が違反となるのでしょうか。 この禁止事項に対して、公正取引委員会や中小企業庁は数年前から徹底的にメスを入れており、長年にわたり厳しく摘発され続けている最重点課題が存在します。
今年勧告された中にも、まさにその代表格と言える以下の事例が含まれています。
•⚠️ 金型等の保管費用の未払い(9件)
部品製造のために金型や治具を下請けに貸与し、1年以上も製造委託がないにもかかわらず、その金型の「保管料」を下請けに負担させていたケース。これは近年増加傾向にある行為です。
•⚠️ 荷役作業と付帯作業を無償で行わせた(1件)
本来の契約内容に含まれていない荷物の積み下ろしなどの作業を、対価(手当・費用)を支払わずに無償で行わせていたケース。
•⚠️ 自動車の引き取り・納車費用の未払い(1件)
顧客から請け負った自動車の板金塗装を下請けに委託した際、「顧客の自宅からの引き取り」や「納車」に要する費用を含めずに発注し、無償でやらせていたケース。
このほかにも、「協賛金の提供を要請する」「自社の営業目的のために、下請けの社員を店舗の手伝いに派遣させる」といった行為も典型的な違法事例です。
なぜ、このような違反が後を絶たないのでしょうか。
それは、発注側が「これくらいならサービスでやってくれるだろう」「昔からこうしてきたから問題ないだろう」と安易に考えてしまうからです。
こうした無自覚な法令違反を防ぐために、実務で使えるシンプルな判定基準をお伝えします。
💡 【判定基準】自社で同じ行為をした場合、費用が発生するか?
発注先の中小受託事業者に対して何らかの作業や対応を依頼する際、「もし自社で同じことを行った場合、人件費や場所代などの費用が発生するか?」と想像してみてください。
もし自社であれば費用が発生する性質のものであれば、下請け業者に対しても「必ずその対価を支払う必要がある」というスタンスを徹底することが、最も確実なコンプライアンス対策となります。
本業が多忙な中で、遵守すべき複雑な法令を正確に把握し続けることは決して簡単ではありません。しかし、一歩対応を誤れば「勧告・企業名の公表」という、企業の社会的信用を大きく損ねる不利益が待ち受けています。
本業の成長とコンプライアンス遵守の両立は、すべての企業にとって不可欠なテーマです。
当事務所では、約1万件の発注実務で培った経験を活かし、「法律の解説」にとどまらない「現場で運用できる適正な発注体制の構築」を全力でサポートいたします。
・「うちの取引は取適法の対象になるの?」
・「法律に違反しない発注書面はどう作ればいい?」
・「記録はどのような形で保存しておくべき?」
このような、自社の取引ルールや契約書面へのご不安がある企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。
問い合わせ及び初回のご相談は【無料】で承っております。
まずは以下のホームページの「問い合わせフォーム」より、些細なことでもお問い合わせをお待ちしております。
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[行政書士藤原素雄事務所のホームページ]
建設業・サービス業界にて20年以上、現場監督や設備購買、コンプライアンス推進の実務を経験。購買部員として数千件に及ぶ発注実務をこなし、下請取引と法令遵守の専門家です。 ISO(9001/14001/IATF16949等)推進員や内部監査員の知見も有しており、取適法(旧下請法)や建設業法に準拠した契約書・発注書面の作成から、社内規定の構築までサポートします。建築物石綿含有建材調査者や特管産廃管理責任者など現場資格も多数保有。長年の実務経験を活かし、発注側・受注側双方が安心して取引できる環境づくりと、より良い社会の実現に貢献いたします。