【取適法(旧下請法)】2026年法改正で追加された「特定運送委託」とは?4つの類型と具体例を行政書士が解説

【取適法(旧下請法)】2026年法改正で追加された「特定運送委託」とは?4つの類型と具体例を行政書士が解説

【要点まとめ】

■特定運送委託とは: 販売・製造・修理・情報成果物の作成を「請け負った」事業者が、その物品の運送を他の事業者に委託する取引です。
■2026年1月の法改正で追加: 従来の枠組みに加え、運送業者の保護と適正な取引(物価上昇分を上回る賃上げの実現)を目的として新設されました。
■4つの類型: 「販売(類型1)」「製造請負(類型2)」「物品の修理(類型3)」「情報成果物の作成請負(類型4)」の元請け状況に応じて細分化されます。

(1) 2026年法改正で追加された「特定運送委託」とは?

こんにちは。10月1日に神奈川県にて事務所の開業を予定しております、行政書士の藤原素雄です。
今回は、2026年1月に施行された法改正により新たに追加規定された「特定運送委託」について解説いたします。
今回の法改正は、運送業者様を保護する必要性から、昨年までの盲点であった部分をカバーする非常に重要な改正となっています。
※法改正前は「役務提供委託」のみで規定されていました

法律上の定義(取適法 第2条の5項より要約)では、以下のように定められています。

「事業者が、販売する物品、製造を請け負った物品、修理を請け負った物品又は作成を請け負った情報成果物が記載されるなどした物品について、その取引の相手方に対して運送する場合に、その運送の行為を他の事業者に委託すること」

つまり、単なる「荷物の運送」の委託ではなく、「何らかの元請け取引(販売や製造等)に紐づく運送の外注」がこの「特定運送委託」に該当します。

(2)【図解】特定運送委託の「4つの類型」と具体例

特定運送委託には、元の取引内容に応じて以下の4つの種類(類型1〜4)が存在します。

【類型1】販売に伴う運送委託
 ・事業者や一般消費者等へ「販売」する物品について、その運送を他の事業者に委託する。
【類型2】製造請負に伴う運送委託
 ・発注元(事業者、官公庁等)から「製造請負」した物品について、その運送を他の事業者に委託する。
【類型3】物品の修理に伴う運送委託
 ・発注元から「物品の修理」を請け負った物品について、その運送を他の事業者に委託する。
【類型4】情報成果物の作成請負に伴う運送委託
 ・発注元から「情報成果物の作成請負」をした物品について、その運送を他の事業者に委託する。

【具体例で見る運送委託のイメージ】
 (具体例1:類型2のケース) 機械加工業者が製造を請け負って製作した加工品を、委託事業者から指定された顧客に運送する。
 (具体例2:類型3のケース) 装置製作業者が修理を請け負い、その修理完成品を装置の所有者である顧客に運送する。

(3)改正の目的と、行政書士としての思い

今年1月に施行された改正法(下請法から取適法への移行含む)の目的の一つとして、全ての業者が「物価上昇分を上回る賃上げ」を実現するための施策にあります。
中小受託事業者(下請事業者)は、多くの法令によって保護規定が定められています。日々の業務の中で自社を守るために、ぜひこうした適切な法律上の保護を受けて頂きたいと思います。

そして、この法律による保護を真に現場で機能させるために欠かせないのが、発注側と受注側の「十分な協議」と「思いやりの気持ち」です。単なる法令遵守(義務)にとどまらず、「下請け業者(協力会社)を育て、共に成長していく」という相互理解の姿勢を持つことこそが、業界全体の適正な取引と「物価上昇分を上回る賃上げ」を力強く後押しします。

本日10月1日、無事に事務所の開業を迎えました。私自身、これからはこうした保護規定のある法令をフル活用し、各社様の「物価上昇分を上回る賃上げ」が確実に行えるよう、現場に寄り添いしっかりと支援して参ります。

・「自社の運送委託が、今回の法改正の対象になるのか確認したい」
・「法改正に合わせて、運送業者との契約書面や運賃を見直したい」
・「法律を守りつつ、協力会社と共に成長できる取引体制を作りたい」

このようなご不安や疑問がある企業様は、どうぞお気軽にご相談ください。
問い合わせ及びその後の初回のご相談は【無料】で承っております。
まずは以下のホームページより、些細なことでもお問い合わせをお待ちしております。

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[行政書士藤原素雄事務所のホームページ]

この記事を書いた人 Wrote this article

藤原 素雄

藤原 素雄

建設業・サービス業界にて20年以上、現場監督や設備購買、コンプライアンス推進の実務を経験。購買部員として数千件に及ぶ発注実務をこなし、下請取引と法令遵守の専門家です。 ISO(9001/14001/IATF16949等)推進員や内部監査員の知見も有しており、取適法(旧下請法)や建設業法に準拠した契約書・発注書面の作成から、社内規定の構築までサポートします。建築物石綿含有建材調査者や特管産廃管理責任者など現場資格も多数保有。長年の実務経験を活かし、発注側・受注側双方が安心して取引できる環境づくりと、より良い社会の実現に貢献いたします。