産業廃棄物の保管ルール(掲示板以外の要件)を解説!建設業・加工業向けの基礎知識

産業廃棄物の保管ルール(掲示板以外の要件)を解説!建設業・加工業向けの基礎知識

【要点まとめ】

■産廃保管の基本: 掲示板の設置だけでなく、「囲い」や「飛散・流出防止」など、法令で定められた保管基準を満たす必要があります。
■環境・衛生への配慮: 悪臭の発生や、ネズミ・蚊・ハエなどの害虫の繁殖を防ぐ措置が求められます。屋外での直置きには「高さ制限」もあるため要注意です。
■特定廃棄物の分別: 石綿含有産業廃棄物や水銀使用製品産業廃棄物は、他の物と混ざらないよう仕切り等を設ける義務があります。
■公害防止と罰則: 基準違反は周囲への公害(土壌や地下水、河川の汚染など)に直結し、厳しい罰則の対象となる可能性があります。

(1)掲示板だけじゃない!産廃の「保管基準」4つの重要ポイント

こんにちは。10/1に神奈川県で行政書士事務所の開業を予定しています藤原素雄です。

今回は、産業廃棄物を保管する場合の「法令の要件を満たした保管基準」について解説いたします。
(※保管場所の掲示板設置に関するルールについては、以前の投稿『【建設業者、加工業向け】知っていますか?産業廃棄物の保管場所には掲示板を設けなければならない』をご参照ください。)

産業廃棄物を一時的に保管する際は、主に以下の4つの基準を守る必要があります。

①周囲に囲いが設けられていること

②保管場所から産業廃棄物が飛散したり、流出したり、地下に浸透したりせず、悪臭が発生しないようにすること

③保管場所にネズミが生息したり、蚊やハエなどの害虫が発生しないようにすること

④石綿含有産業廃棄物や水銀使用製品産業廃棄物を保管する場合、他の物と混合しないように仕切り等を設けること

(2)屋外保管は要注意!飛散・流出防止と「高さ制限」のルール

保管基準の中でも特に現場で注意が必要なのが、飛散や流出への対策です。特に、屋外で容器(コンテナ等)を使用せずに産業廃棄物を保管する場合、保管する廃棄物の「高さ制限」が設けられています。

決められた高さを超えて積み上げると、崩落による労働災害の危険性が高まるだけでなく、強風による周囲への飛散や、雨水による汚水の流出・地下浸透を引き起こす原因となります。

(3)アスベスト(石綿)等の特定廃棄物に求められる厳格な仕切り

石綿(アスベスト)含有産業廃棄物や水銀使用製品産業廃棄物を保管する場合は、他の廃棄物と混合しないように専用の仕切り等を設けることが義務付けられています。

建築物石綿含有建材調査者や石綿作業主任者として現場の実態を見てきた経験からも、これらの特定廃棄物のずさんな管理は重大な健康被害やコンプライアンス違反に直結するため、極めて厳格な分別と飛散防止措置が求められます。

(4)公害発生源にならないために!現場経験を活かした運用サポート

これらの保管基準は単なる形式的なルールではなく、公害発生源とならないための措置であり、周囲の住民への被害や土壌・地下水・河川等の汚染を防止するための極めて重要なルールです。遵守を怠った場合、厳しい罰則を科される可能性もあります。

私は静岡県条例による産廃管理責任者の経験に加えて、現場監督としての業務や、ISO 14001(環境マネジメントシステム)の内部監査員など、20年以上にわたり建設・設備業界での実務を経験してまいりました。
10/1の行政書士事務所開業後、産廃の管理体制にお悩みの企業様のご支援を行っていきたく存じます。

この記事を書いた人 Wrote this article

藤原 素雄

藤原 素雄

建設業・サービス業界にて20年以上、現場監督や設備購買、コンプライアンス推進の実務を経験。購買部員として数千件に及ぶ発注実務をこなし、下請取引と法令遵守の専門家です。 ISO(9001/14001/IATF16949等)推進員や内部監査員の知見も有しており、取適法(旧下請法)や建設業法に準拠した契約書・発注書面の作成から、社内規定の構築までサポートします。建築物石綿含有建材調査者や特管産廃管理責任者など現場資格も多数保有。長年の実務経験を活かし、発注側・受注側双方が安心して取引できる環境づくりと、より良い社会の実現に貢献いたします。