
【要点まとめ】
■少量の持ち帰りでもルール適用: 建設現場で出たゴミ(産業廃棄物)を自社の車で持ち帰る場合、量がわずかであっても「自己運搬」の厳格なルールが適用されます。
■車両への表示義務: 運搬車両の両側面には、「産業廃棄物収集運搬車」である旨と「排出事業者名」を、規定の文字サイズで表示(マグネット等)しなければなりません。
■書類の常時携帯義務: 氏名、産廃の種類・数量、積載日、積載元・運搬先の事業場情報などを記載した書類を、車内に常時携帯する必要があります。
■現場の負担軽減: 本業以外のコンプライアンス対応は専門家に任せることで、確実な法令遵守と工数削減の両立が可能です。
(1)少量のゴミでも要注意!現場からの「産廃の持ち帰り」ルール
今回は、建設業者様が各現場で工事を施工した時に出る「産業廃棄物を自社の車で持ち帰る場合」のルールを解説いたします。
現場で出た少量の端材や廃プラスチックなどを、「少しだから」「自社のゴミだから」とそのままトラックやバンに積んで持ち帰っていませんか?
実は、運搬する産業廃棄物がわずかであっても、法律上の「自己運搬のルール」が厳格に適用され、以下の2つの対応が義務付けられています。
(2) ルール①:運搬車両の両側面に規定の「表示」を行う
自社の廃棄物を運ぶ場合であっても、周囲からそれが産廃運搬車両であることが分かるよう、運搬車両の両側面に以下の記載事項を掲示しなければなりません。なお、着脱可能なマグネット式の表示でも可能です。
【車両への表示義務と文字サイズ】
●「産業廃棄物収集運搬車」**である旨の表示(文字の大きさ:140ポイント[約5cm]以上)
●「排出事業者名」(文字の大きさ:90ポイント[約3cm]以上)
※業者に委託する場合(許可業者)の表示ルールとは異なりますのでご注意ください。
【サンプル】

(3)ルール②:5つの必須項目を記載した「書類」を常時携帯する
表示に加えて、何をどこからどこへ運んでいるのかを証明するため、以下の記載がある書類を車内に常時携帯する必要があります。
【書類への必須記載項目】
●(運搬する者の)氏名又は名称及び住所
●運搬する産業廃棄物の種類と数量
●運搬する産業廃棄物を積載した日
●積載した事業場の名称、所在地、連絡先
●運搬先の事業場の名称、所在地、連絡先
【サンプル】

(4) 現場の負担を減らし、本業に専念できる環境作りをサポート
「これくらいなら大丈夫だろう」という少しの油断が、後々大きなコンプライアンス違反を招く可能性があります。
しかし、長年現場監督や調達の実務に携わってきた経験から、現場の皆様が本来の施工業務以外でこうした細かな法令対応に追われる負担は痛いほどわかります。
工事の施工以外で対応が必要な事項については、専門家に相談するのが最も確実であり、結果として現場の工数削減に直結します。
10/1の行政書士事務所開業後、多くの企業様の支援をさせて頂きたく存じます。
この記事を書いた人 Wrote this article
藤原 素雄
建設業・サービス業界にて20年以上、現場監督や設備購買、コンプライアンス推進の実務を経験。購買部員として数千件に及ぶ発注実務をこなし、下請取引と法令遵守の専門家です。 ISO(9001/14001/IATF16949等)推進員や内部監査員の知見も有しており、取適法(旧下請法)や建設業法に準拠した契約書・発注書面の作成から、社内規定の構築までサポートします。建築物石綿含有建材調査者や特管産廃管理責任者など現場資格も多数保有。長年の実務経験を活かし、発注側・受注側双方が安心して取引できる環境づくりと、より良い社会の実現に貢献いたします。