- 大気汚染防止法
- 2026年9月13日
【建設業必須】石綿(アスベスト)解体現場の「掲示義務」とは?A3サイズ指定や記載事項を徹底解説(レベル3対応)
【要点まとめ】 ■必須の掲示義務: 石綿(アスベス……

【要点まとめ】
■原則すべての工事が対象: 建築物や工作物の解体・改修等を行う際は、規模にかかわらず石綿(アスベスト)の事前調査が義務付けられています。
■軽微な作業も要注意: 建屋の壁に「ビスを1か所打ち込む作業」や、電動工具等で「壁に穴を開ける作業」も事前調査の対象です。
■例外となる作業: 「極めて軽微な損傷しか及ぼさない作業(釘を打つ・抜く等)」や「木材・ガラス等のみを取り外す作業」など、石綿粉じんが発生しない作業は調査不要とされます。
■健康被害の重大性: 石綿は数キロ単位で飛散し、肺がんや中皮腫などを引き起こす深刻なリスクがあるため、作業員と周辺住民を守る上で事前調査は欠かせません。
これまで建設現場の現場監督として安全管理に携わり、「建築物石綿含有建材調査者」「石綿作業主任者」の資格を持つ実務家の視点から、建設業許可取得後に必ず守らなければならない「石綿(アスベスト)の事前調査」について解説いたします。
度重なる法改正により、現在このテーマはどの建設業者様も対策に大変苦労されている内容です。
まず、大前提となるルール(厚労省・環境省発行のマニュアルより抜粋)を確認しましょう。
「原則として、全ての建築物・工作物の解体等を行う際に事前調査を実施することが義務付けられています。」
「解体」と聞くと大掛かりな工事をイメージしがちですが、実務上とくに注意が必要なのは小規模な改修や補修です。 例えば、「建屋の壁に1か所、ビスを打ち込む作業」であっても、基本的には事前調査の対象となります。対象となる部材に石綿が含まれていた場合、ビスを打つことで粉じんが飛散する恐れがあるためです。
ただし、例外として「以下の作業については事前調査は不要」とされています。(※作業において、少量でも石綿繊維が粉状になるもの以外の作業に限ります)
■木材、金属、石、ガラス等のみの取り外し
畳や電球など、明らかに石綿が含まれていない材料を、周囲を損傷させずに手作業や電動ドライバー等で取り外す作業。
■極めて軽微な損傷しか及ぼさない作業
釘を打つ、または刺さっている釘を抜くなど。
(注意:電動工具等で壁面等に穴を開ける作業はこれに該当せず、事前調査が必要です)
■既存の材料を除去しない作業
既存の塗装の上に新たに塗装を塗るなど、材料を追加するだけの作業。
なぜ、これほどまでに厳しく事前調査が求められるのでしょうか。
石綿は非常に飛散性が高く、一度空中に舞うと数キロ単位で飛散することがあります。
その形状が極めて細い繊維状であるため、吸い込むと人間の肺の一番奥の肺胞まで到達し、長期間滞留することで肺がんや中皮腫などを引き起こすと考えられています。
工事の施工現場で働く職人の方々だけでなく、周辺の住民にまで深刻な被害を及ぼす可能性があるため、この事前調査は絶対に欠かすことが出来ない重要な義務となっています。
「少し穴を開けるだけだから」「以前も大丈夫だったから」という現場の自己判断は、法令違反だけでなく取り返しのつかない健康被害に直結します。
今後も、建設業者様が現場で迷いやすい石綿事前調査の実務内容について、引き続き発信していきたく存じます。
建設業・サービス業界にて20年以上、現場監督や設備購買、コンプライアンス推進の実務を経験。購買部員として数千件に及ぶ発注実務をこなし、下請取引と法令遵守の専門家です。 ISO(9001/14001/IATF16949等)推進員や内部監査員の知見も有しており、取適法(旧下請法)や建設業法に準拠した契約書・発注書面の作成から、社内規定の構築までサポートします。建築物石綿含有建材調査者や特管産廃管理責任者など現場資格も多数保有。長年の実務経験を活かし、発注側・受注側双方が安心して取引できる環境づくりと、より良い社会の実現に貢献いたします。