
【要点まとめ】
■工場に機械を設置する際、「機械器具設置工事」と「とび・土工・コンクリート工事」のどちらに該当するかは頻出の疑問です。 ■「機械器具設置工事」は、建屋等に設置しないと機能しない機械であり、設置場所での組立作業を伴うものが該当します。 ■「とび・土工・コンクリート工事」は、単体で機能する機械であり、設置場所での組立作業が不要なものが該当します。 ■実際の該非判定は個別状況や管轄の行政機関によって見解が分かれるため、正確な判断は専門家への相談が確実です。
(1)機械設置工事における業種の分かれ道
建設業における「分かりにくいルール」や「見落としがちなルール」の一つに、機械の設置工事の業種区分があります。今回は、「工場に機械を設置する工事は『機械器具設置工事』と『とび・土工・コンクリート工事』のどちらに該当するか」というテーマについて解説します。このテーマは、これまで何度も建設業者の方たちから質問を受けてきた内容です。
この区分を誤ると無許可営業等にもなりかねず、注意が必要です。
(2) 判断基準:「機械器具設置工事」となるケース
機械器具設置工事に該当するのは、以下のような特徴を持つ工事です。
・建屋等に設置しないと機能しない機械の設置工事であること。
・設置場所において組立作業が必要であること。
(3) 判断基準:「とび・土工・コンクリート工事」となるケース
一方、とび・土工・コンクリート工事に該当するのは、以下のような特徴を持つ工事です。
・単体で機能する機械を設置する工事であること。
・設置場所での組立作業が不要であること。
(4)建設省(現・国土交通省)の告示における定義
この解釈の裏付けとして、昭和47年に定められた国土交通省(当時の建設省)の告示(建設業法第二条第一項の別表上段に掲げる建設工事の内容)には、以下の記載がされています。
機械器具設置工事 - 機械器具の組立て等により工作物を建設し、又は工作物に機械器具を取付ける工事
とび・土工・コンクリート工事 - 機械器具・建設資材等の重量物の運搬配置
(5)まとめ:迷った場合は専門家へ
上記の基準を参考にしていただければと思いますが、実際の該非判定は個別具体的な状況により異なります。管轄の行政機関によって見解が分かれる場合もあるため、本記事は一般的な基準の一つとしてご参考になさってください。
建設業法の求める要求事項を正確に判断することは実務上難しいのが実情です。現場作業や経営に追われるお忙しい工事業者様は、専門家にご相談いただくのが最も確実で、早く解決できる方法です。 10/1の行政書士事務所開業後、各社様の支援をさせて頂きたく準備を進めております。
この記事を書いた人 Wrote this article
藤原 素雄
建設業・サービス業界にて20年以上、現場監督や設備購買、コンプライアンス推進の実務を経験。購買部員として数千件に及ぶ発注実務をこなし、下請取引と法令遵守の専門家です。 ISO(9001/14001/IATF16949等)推進員や内部監査員の知見も有しており、取適法(旧下請法)や建設業法に準拠した契約書・発注書面の作成から、社内規定の構築までサポートします。建築物石綿含有建材調査者や特管産廃管理責任者など現場資格も多数保有。長年の実務経験を活かし、発注側・受注側双方が安心して取引できる環境づくりと、より良い社会の実現に貢献いたします。